No1 (2017.12.1発行)
佐野Strong Start研究会
子ども自身の愛されている実感と幸せを!!
目的と活動
〝子ども自らが幸せを実感して育つ(well‐being)〟ために佐野市内の保育・教育施設が互いに保育の質を〝高め合う〟〝つながりあう〟ことが目的です。活動は、①保育園、小規模保育園、幼稚園、認定こども園の公開保育を順に進め、②市民子育てフォーラムを実施し、③子育て・保育・街づくりに関わることならなんでも積極的に関わります。
発足しました 祝!!
2017年6月29日、 会長に選任されたどんりゅう小林園長が会の発足を宣言し「佐野Strong Start研究会」が発足しました。顧問に就任していただいた寺岡保育課長さんから「行政と乳幼児保育・教育関係者と市民が力を合わせて保育の質を向上させましょう。佐野SS研の活動に期待します。」とご挨拶いただきました。
第1回 公開保育 風の子保育園
佐野SS研の活動の柱は公開保育です。第1回公開保育は事務局を引き受けた風の子保育園で行いました。乳児から年長児までの約100名の園児たちがホールで元気に活動しました。
第3回 子ども子育て市民フォーラム
9.30 中央公民館 約200名参加
保育の質の研究において第一人者の福島大学・大宮勇雄教授を講師にお迎えしました。
第一部 「子どもの主体的な学びとは何か」
学ぶ力は無条件に愛される生活の中から「関心」が育つ。好きなことに熱中していく時間が大事。熱中から「博士」「名人」が育っていく…等々、具体的な示唆に富んだお話でした。
第二部 大宮教授 小林園長 荒井元赤見小校長 中山園長 リレートーク
あかみ幼稚園と赤見小学校の接続研究の具体的な実践が紹介されました。
大宮教授は、子ども一人ひとりの生の姿を共有し合うことが大事ではないかと話されました。
明星幼稚園 公開保育
(うっかり写真を撮りませんでした)
佐野市幼稚園連合会は、公開保育の活動を40年以上積み重ねています。今回は、明星幼稚園の公開保育です。年少組から年長組の各クラスの午前中の活動を自由に見学しました。
年長組では、ホールに森、山、川などの手作りの冒険物語サーキットを楽しんでいるクラス。段ボールの家の中や周りに思い思いの創造を膨らませた世界を創作しているクラスがありました。年少・年中組は、色々な色彩のスライム遊び、日常品でのマラカスをつくって音楽あそび…等々。子どもたちはクラスの友だちとイメージを話し合ったりそれぞれのクラスの活動に熱中していました。教諭たちの教材準備の細やかな努力と子ども同士の自由な活動を見守る姿が勉強になりました。
第2回 公開保育 はなな保育園たんぽぽハウス
大勢の見学者が見守る中、乳児も保育士と落ち着いておやつを食べていました。1・2歳児は、園庭で落ち葉あそびを楽しみました。子どもたちが安心して暮らし保育士との信頼関係がしっかりと構築されていました。
園舎もシンプルで暮らしやすく備品や遊具類もステキなデザインでした。
どうして〝佐野Strong Start研究会〟なの?
ずばりOECD保育白書「乳幼児期の教育とケア(Earli Childhood Education and Care,ECEC)政策に関する国際比較調査」のテーマである〝Starting Strong=人生の始まりこそ力強く(支える)からいただきました。
OECD保育白書には、「子どもは市民であり権利の主体である」「人生の最初期から子どもは有能な学習者である」「保育士・教師には専門職としての研修と十分な労働条件を与えるべき」「保育の市場化はたびたび失敗を招いている」「乳幼児の保育教育への公的支援・財政投資は国の経済に有益である」等々と報告しています。
佐野SS研の準備会議では、「〝Strong Start〟もいいけど〝Slow Start〟もいいんじゃない」という意見もありました。子どもが自分の足取りでゆっくりと育っていく、子どもの気持ちに寄り添っておおおらかに見守っていくことも大事にしたいという思いからです。先へ先へと急がず、子ども時代をたっぷりとあそび・学び・楽しんでゆっくりと自ら育つという子ども観です。
なので〝佐野Strong Start研究会〟の名には〝佐野Strong&Slow Start研究会〟というイメージも入っているのです。
佐野SS研事務局 風の子保育園 長谷川